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Report | Singapore Institute of Architects Visit JIA _ SANO Yoshihiko

シンガポール建築家協会のJIA来訪_佐野吉彦

Updated: Mar 24, 2026

2026年3月12日、シンガポール建築家協会よりTiah Nan Chyuan会長をはじめ総勢20名がJIAを表敬訪問され、プレゼンテーションやディスカッションを通じて交流を深めました。佐野氏がレポートします。

出席者

【日本】
JIA会長:佐藤尚巳
JIA国際委員会:藤沼傑・高階澄人・小山光
元JIA国際委員長:佐野吉彦
国土交通省 総合政策局 海外プロジェクト推進課:森田由佳(国際協力官)・和泉悠太(インターン生)                                                     

【シンガポール】
Tiah Nan Chyuan SIA会長含め総勢20名

シンガポール建築家協会(SIA)を迎えて

3月12日午前、JIA国際委員会はシンガポールからの20名の訪問団を迎えた。JIA側は7名、国土交通省からは総合政策局の森田由佳国際協力官他1名の同席があった。藤沼傑委員が進行役を務め、最初にJIA佐藤尚巳会長から実り多い会議となることを願っての歓迎挨拶があり、SIAのTiah Nan Chyuan会長の挨拶は、この公式訪問を機にさらに長いお付き合いとなることを望むものだった。今年は日本とシンガポールとの外交樹立60年であるので、日本国としてもこの交流には期待を寄せているようである。

最初に日本側から高階澄人委員から、先ごろ表彰式があった<JIA渋谷アーキプライズ2025>の紹介がなされ、渋谷地域会が行政や学生を巻き込んで進めてきた渋谷の魅力づくり企画を紹介した。SIAはそこにどのような対話が生まれたかについて関心を持っていた。両会とも、行政との連携、さらに若い世代への働きかけは重要なテーマである。

小山光委員は新潟県胎内市の松林が美しい敷地で手掛けた環境調和型次世代オフィス「中條共創の森オープンイノベーションラボ」の概要を解説した。SIA側からは、Tong Pey Haw氏から、彼がOng & Ong Architects(シンガポール)在籍中に携わった高層ホテルプロジェクトの紹介があり、ここでは都市建築と豊かな緑が見事に共存していた。立地が異なるので対比的には見えるが、やわらかな表現、シャープでロジカルなアプローチには共通性があった。

この日は資格制度や発注プロセスについての対話も活発化した。シンガポールでは、責任を伴った設計をするためには、基礎資格取得後に実務経験を経てQP(Quality Person)の称号を得ておかねばならない。そこにある設計者の統率力を通じて建築の質を担保するというロジックであり興味深い。実プロジェクトにおいては、シンガポールは日本よりこのQPに多くの裁量権を与えている印象を持った。時間が限られたので詳しくは今後の交流のテーマとしたいと思う。 (佐野吉彦)

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