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Report | AIA25 – AIA Conference on Architecture, Boston _ SAKURAI Shin
Updated: Oct 7, 2025

2025年6月4日~8日にボストンのBoston Convention and Exhibition CenterにてAIA25 アメリカ建築家協会大会が行われ、佐藤尚巳JIA会長と櫻井伸国際委員の2名が参加しました。
6月6日に行われた基調講演では前運輸長官のPete Buttigieg氏が登壇し、「How architects can lead the way in designing more connected and resilient infrastructure(連携性と回復力のあるインフラ設計において建築家が主導的役割を果たす方法)」について述べ、自身のキャリア経験に基づき、現代の課題解決における建築家の中心的な役割について論じ、都市景観の再考から持続可能な交通システムの設計まで、高度に接続された持続可能なコミュニティの新たな可能性に対しての建築家の取り組みについて述べていました。
会期中にはAIA、RIBAと2国間協議およびIPF:International Presidents’ Forumが行われました。
JIAおよびAIAの状況について意見交換を行い、JIAの会員数を増やすサポートについてAIAの協力の可能性について言及がありました。
また、JIA-AIAの2国間の協定書の更新については、未来を見据えた具体的な活動を提言していける方法を模索する必要があるとの話がありました。お互いの関係をより強化する形にするべく、11月のJIA千葉大会で継続して協議を行うこととなりました。
JIA正会員がRIBAに登録できる相互認証についての可能性について提案がありました。
現在42名のRIBA会員が日本におり、RIBAでは海外の会員の業務支援を行っており、両国間の協会のより深い連携について今後も継続して協議を進めることを確認しました。
会期最終日には毎回恒例の各国の建築家協会が一同に会するIPF:International Presidents’ Forumが開催され、3つのテーマを順に3グループに分かれて議論する形で行われました。各テーマは下記となります。
●AI & the Practice of Architecture(AIと建築の実務)
●Climate Change & Resilience(気候変動と対抗力)
●Housing Affordability(住宅供給能力)
各テーマとも現在建築を取り巻く社会的課題となっており、各テーブルで建設的な議論が行われました。
その他、Award Recipient Celebration(AIAの各賞や名誉会員の授与式)がH.H.リチャードソン(Henry Hobson Richardson)の設計により1877年に建てられたトリニティ教会で荘厳な雰囲気の中で行われ、六鹿正治前JIA会長他10名がAIA名誉フェロー会員に選出されました。メダルは歴代AIA会長のエスコートでEvelyn M. Lee会長から授与され、出席した多くのAIA会員の祝福を受けていました。日本からは六鹿前会長の他に石上純也氏にもAIA名誉フェロー会員が授与されました。
授与式の夜、AIA25大会会場に隣接するOMNI HotelのBall Roomで「AIA Awards Gala」が行われ、1000名を超える出席者が今年のAIA各賞、フェロー会員授与者を称えるイベントとなりました。Galaの前にはカクテルパーティーで旧交を深めあう姿が多くみられ、六鹿前会長もAIA関係者やARCASIA関係者から数多くの祝福を受けていました。
また、今年のAIA Awards Gold MedalにはDeborah Berke氏のRockefeller Arts Center, SUNYが選出され、AIA Awards Architectural FirmはLPA Design Studioが選出されました。(櫻井伸/JIA国際委員)









